能登高校魅力化プロジェクト

お知らせ

2021年度 第4回 鳳雛ゼミが開催されました

 

  • 今年度最終回にして、初の「ハイブリッド形式」

 2月13日(日)、今年度最終回となる4回目の鳳雛ゼミがNOTO CROSS PORTにて開催されました。今回は新型コロナウィルス感染防止対策として、なんと会場とオンラインを交えたハイブリッド形式での進行。会場では能登高生5名を含む10名、オンラインでは町外6名の計16名が参加しました。

 鳳雛ゼミの詳細や今年度の活動については以下をご覧ください。

第1回「海×海洋ゴミ問題」(2021年9月)
第2回「海×漁業(違法操業)問題」(2021年11月)
第3回「海×地球環境問題 ~地球温暖化と漁業の未来~」(2021年12月)

 

  • ビジネスで課題解決

 今回のテーマは「海×ビジネス」。これまで学んできた海にまつわる諸問題に対して、いかにアプローチすべきなのか。その糸口のひとつとしてあるのが、「ビジネス」です。
 今回、キーワードのひとつとして提示されたのが「ビジネスチャンスは問題解決のニーズから生まれる」というもの。これまでの鳳雛ゼミで学んできたように、日々大きく変化する自然/社会環境には、問題が山積しています。ところが、そうした問題への取り組みこそが、新しいビジネス(仕事)になりうるのです。
 では、そうした仕事の実例には、一体どんなものがあるのでしょうか?そこで今回お話を聞いたのが、フィッシュレザーを使った商品を展開されている野口さんです。

 

  • 野口朋寿さん(フィッシュレザーブランド・tototo代表)のお話

 漁業文化の息づく富山県・氷見にて、日本はおろか世界でも数少ないフィッシュレザーを製造・販売するブランドがあります。それがフィッシュレザーブランド・tototoです。
 地域と結びつきながら、フィッシュレザーの独自開発をすすめ、ブランド立ち上げに至ったという野口さんの話に、興味深く聞き入る参加者一同。会場にはフィッシュレザーのサンプル(色とりどり!)もあり、実際に触れることもできました。
 「毎朝、地元のお寿司屋さんを回って廃棄する皮をいただいている」「失敗しつつ、色んな人にたくさん相談しながら進めてきた」「ビジネスは社会課題の解決策」。こうした野口さんの数々の言葉からは、環境や社会への想いが伺い知れました。自身の興味関心を探究しつつ、環境問題へアプローチする形でお仕事を成立させている姿は、高校生たちの眼にもとても興味深く映ったようでした。質問タイムでは、大人からも高校生からも間断なく質問が出され、活発な交流が交わされました。

↓野口さんの思い・フィッシュレザーの詳細もわかるリンクはこちら↓

tototoホームページ:tototo (tototoleather.com)

tototoインスタグラム:tototo(@tototo_official)

 

  • グループワーク:ビジネスをつくる!

 続いてはワークの時間。
 まずはGoogle Jamboardを使って皆で「フィッシュレザーのように、まだ使われていない・使い切れていない海の資源」を出し合いました。その結果がこちら。

左上から時計回りに「低利用(使われるが価値は低い)」・「利用」・「不利用(価値があるが使われない)」・「未利用(まったく使われない)」

 この通り、たくさんの「海洋資源」が見えてきました。
 これをもとにzoomとGoogle Jamboardを使ってオンラインでのグループワークへ。4つのチームに分かれて、これらの「未利用資源を使った商品・サービス」を考えました。つまり、新たな商品プランの提案です。高校生と大人が一緒になって、アイデアを練っていきました
 約1時間後、たったこれだけの時間で、新たなビジネスなんて生まれるのか!?それが果たして、なかなか面白いプランが出てきたのです。全4チームの商品案がこちら。

・「海で早朝散歩しているおじいちゃん・おばあちゃんたちの記憶・知恵」をまとめた「小冊子・ZINE・雑誌」の販売
・海中の音に着目した「自立感覚絶頂反応(ASMR)」を提供するリラクゼーション専門店。能登の美味しいものを食べながら、自分だけの音を探し聴けるお店
・「ウニのトゲ」を活用した「アクセサリー・食品」の販売
・「流木アート」のサブスクによる環境保全

あるグループの企画案

 いかがでしょうか?即座に実現とまではいかないまでも、どれも刺激に満ちた、ワクワクするようなアイデアではないでしょうか。活用されてないものを利用して、環境や社会に配慮したビジネス/仕事に!その実現が、夢ではなく、現実的なものに思えてくる時間となりました。

 

  • おわりに

 参加者からは「あっという間だった」「ビジネスが自分でもできそうな気がした」「フィッシュレザーと、その取り組みについて知ることができてよかった」といった声があがりました。また初めて参加したという高校生からも「思っていたよりもずっと楽しかった」という声が聞かれ、学ぶことの印象も新たになる場となったようです。そう、学ぶのって、楽しいんです。

 さて、今回の4回目の締めくくりをもって、今年度の鳳雛ゼミも終了です。高校生のなかには、全4回すべて参加したという猛者も!ここで学んだことが、どんな風に花開いていくのか、とても楽しみですね。

 

  • 次年度のテーマは「里山」

 今年度は「能登の海」をテーマに全4回開催しましたが、次年度のテーマは「里山」。テーマに興味をお持ちの方、能登高生や地域の人と一緒に学んでみたい方、能登町・能登が好きという方、ご興味があればぜひお気軽にご参加ください。

 今後の開催情報はまちなか鳳雛塾【能登高校魅力化プロジェクト】のFacebookページで随時発信されますのでぜひチェックしてください。
 町のこと、少し先の未来のこと、高校生と一緒に考えてみませんか?