12月10日(土)、ノトクロスポートにて第3回鳳雛ゼミが開催されました。
回を重ねるごとに参加者も増え、今回は能登高生と地域の方々の総勢20名以上が参加しました。
これまでの鳳雛ゼミレポートはこちらからご覧いただけます。
今回のテーマは「能登の里山×森林問題」。
「森林問題」という言葉、馴染みのない方も多いかもしれません。具体的には、人の手が入らなくなり里山が失われることや、逆に人が手を加えすぎてしまい生態系のバランスが崩れてしまうことが挙げられます。
里山を暮らしの一部として活用していたかつての循環社会とは異なり、現在は外国からの安い資材の流入、高齢化、一次産業従事者の減少などの理由から里山の多くは放置され、年々荒れていく一方です。同時に、人が森林から離れることで、前回の鳳雛ゼミで取り扱った獣害問題のように様々な問題が新たに起こっています。
まずは、資料から林業のこれまで・現状・可能性を学び、参加者同士で意見を交わしました。
ありがたいことに今回の参加者の中には実際に農林業に携わる方や、里山を活用したお仕事をされている方々が何名もいました。資料よりも詳しい生の声を聴き、議論を深め、とても実りの多い学び
ゲストの方からもさらに詳しくお話を伺いました。今回のゲストは奥能登を拠点に樹上作業・伐採を請け負う「空杣(そらそま)」の代表であり、林業家の高木功次郎さん。身近にあるのに意外と知られていない、林業という仕事について。高木さんの職業選択について。そして地元で林業に従事することのやりがいについてお話しいただきました。仕事を通して地元の祭りに貢献することができるという点は、能登ならでは。
高校生や大人からの素朴な疑問質問にもお仕事の道具を紹介しながらお答えいただきました。
少しずつ森林問題と林業に詳しくなってきた一同は、森林や林業に新たな要素を掛け合わせて「若者に林業へ興味を持ってもらう」ためのビジネスを考えてみました。
V tuber(バーチャルyoutuber)やフェスなど、高校生目線のおもしろいアイディアが生まれ、ゲストの高木さんも「知らないことを高校生に教えてもらえて刺激になった」と感心した様子でした。
今回の様子は地元紙にも取り上げていただけました。
次回はついに今年度最終回です。これまでの3回で学んだ能登の里山が抱える諸問題に対する解決策として、「ビジネス」を考えます。ゲストは春蘭の里代表の多田真由美さん。来年2月11日(土) 13:00~17:00、ノトクロスポートでお待ちしております!