能登高校魅力化プロジェクト

お知らせ

2022年度 第2回鳳雛ゼミが開催されました

11月19日(土)、ノトクロスポートにて第2回鳳雛ゼミが開催され、能登高生と地域の方々、計21名が獣害問題を学びました。

前回のゼミについてはこちらからご覧いただけます。

 

 

今回のテーマは「能登の里山×獣害問題~なぜ能登でイノシシが急増しているの?~

近年能登でもよく見られるイノシシですが、実はつい最近まで能登にはほとんど生息していませんでした。里山の衰退や積雪の減少などの理由から生息地を徐々に拡大し、増えつづけるイノシシ。山の中だけでは十分な食料を得ることができず、人里まで降りてきて作物を食べたり農地を荒らしたりと多くの被害が出ています。

暮らしを守るためにも能登の里山を未来に残すためにも、人と動物が共生していく手立てを見つけることが急務です。今回は、持続可能な獣害対策を探りました。

 

 

参加者はまず資料から獣害とその対策を学びました。主な対策のひとつである柵やワナの設置は農家の方の負担が大きく、能登のように高齢化の進む地域では持続可能とは言えません。

イノシシの駆除に報奨金を出す自治体も多くありますが、捕らえた動物の加工施設が不足しており、たくさんのイノシシやシカが山に捨てられてしまっているのが現実です。

そんな現状を変えようと活動しているのが今回のゲスト、福岡富士子さん。

福岡さんは穴水町を拠点に猟師として害獣駆除に携わりながら「ジビエふじこ」という名前でジビエの普及へ向けた様々な活動に取り組んでいます。肉だけでなく、イノシシの皮も活用して革細工教室を主催されるなど、命を無駄なく活用する方法を模索し提案しています。

福岡さんの考えに賛同した女性ハンターやジビエ料理を愛する女性たちからなる「狩女の会(かりじょのかい)」は、ジビエ文化の発展と捨てられる命を減らすため日々活動しているそうです。

福岡さんのパワフルなお話に惹きつけられた参加者の中には「実際に狩猟をやってみたい」という方や、ジビエ料理に挑戦してみたいという方も。(穴水の一部スーパーではイノシシ肉が市販されているそうです)

 

  

最後に獣害問題の解決策を自分たちで考えてみました。お題は「イノシシによる被害」と「コロナ禍で落ち込んだ観光事業の回復」の2つを同時に解決するような「狩猟ツーリズム」。

少し難しいお題でしたが、栄養価の高いジビエを使った「細胞活性化ツアー」や狩猟現場をバーチャルで体験できる「VRでなりきり猟師体験」など、5チームが5通りの魅力的なアイディアを生み出しました。

ワークにも参加してくださったゲストの福岡さんはなにやら熱心にをメモとっていました。今回生まれたアイディアが実現される日がくるかもしれません。

 

 

次回の鳳雛ゼミは、12月10日(土) 13:00~17:00、ノトクロスポートにて開催します。テーマは「里山×森林問題」です。1回だけの参加も大歓迎です。高校生と一緒に地域のこと、将来のこと、学んでみませんか?お待ちしております!