能登高校魅力化プロジェクト

お知らせ

2026.04/14

能登高生が防災を学ぶため、クラウドファンディングで資金を集めて関西へ!Part1

3月25日~3月28日、能登高生有志の防災団体「のぼっく」が、大阪府・兵庫県へ防災とまちづくりを学ぶツアーに行ってきました。

このツアーは、被災体験を経て、当事者として能登町の防災意識を高め、災害に強い町にしたいと考えた能登高生有志6名が、関西で防災やまちづくりについて学ぶために企画しました。ツアーの敢行にあたり、クラウドファンディングを行って資金集めを行いました。クラウドファンディングでは、被災をし高校生たちの「防災で強い町を作りたい」という熱い想いが多くの方に伝わり、目標金額40万円のところ、全国から50万円の支援が集まりました!

1日目 人と防災未来センター

ツアー初日に訪れたのは、兵庫県神戸市にある人と防災未来センターです。
阪神・淡路大震災の経験と教訓を伝えるこの施設では、映像や再現展示、被災者の証言を通して、震災当時の状況や、その後の復興の歩みを学びました。

生徒たちにとって特に印象的だったのは、都市部で起こる災害の規模の大きさです。
能登や東日本大震災の被災地とはまた異なる、人口の多い地域ならではの被害の広がりや、火災、道路や建物の崩壊の様子に、強い衝撃を受けていました。

被災者の語りや記録に触れる中で、生徒たちは「災害は来ないと思っていた」という空気が、かつて神戸にもあったことを知ります。
それは、能登で感じていた課題とも重なっていました。
「もう来ないだろう」「自分には関係ないかもしれない」——そうした意識の危うさを改めて実感し、防災をもっと自分ごととして考える必要があると感じたようです。

一方で、大きな被害を受けた神戸が、時間をかけて今のまちの姿を取り戻していることにも、生徒たちは希望を感じていました。
被害の大きさを知るだけでなく、「そこからどう立ち上がってきたか」を知ることもまた、大切な学びになりました。

2日目 午前 箕面自由学園高校

2日目の午前は、箕面自由学園高校を訪問しました。
ここでは能登の現状や自分たちの経験を伝える時間があり、生徒たちは“学ぶ側”であると同時に、“伝える側”としてもこの場に立ちました。

交流の中では、能登のことを紹介したり、災害時の判断を考えるワークショップを行ったりしました。
「避難所に行くか、自宅にとどまるか」「非常時に何を優先するか」など、正解が一つではない問いについて話し合う中で、生徒たちは改めて災害時の難しさを感じていました。

特に印象的だったのは、被災経験のない人たちとのやりとりです。
同じ問いに向き合っても、経験の有無によって考え方が異なる場面がありました。
たとえば避難所のプライバシーや不便さは、実際に経験した人にとっては切実な問題ですが、経験していない人にとっては想像しにくい部分もあります。

だからこそ、自分たちが経験したことを言葉にして伝えていく意味がある。
そんな気づきが、この交流の中で生まれていました。

また、自分では「大きな被害を受けたわけではないから、あまり語れない」と感じていた生徒も、話をする中で、自分にも伝えられることがあると実感していました。
自分自身のことだけでなく、周りの人の様子や地域の空気も含めて伝えることができる。その経験は、生徒たちにとって大きな自信になったと共に、沢山の経験や見てきたものを伝えることが自分達の責務であるとも感じたようです。

2日目 午後 兵庫県立舞子高校

午後は、兵庫県立舞子高校を訪れました。
舞子高校では、防災について継続的・実践的に学んでいる生徒たちと交流し、活動の内容や考え方に触れました。

印象的だったのは、防災を特別なことではなく、日常の中にどう取り入れていくかという視点です。
SNSでの発信、地域イベントへの参加、手づくりの掲示や配布物など、舞子高校の生徒たちは、さまざまな方法で地域の人たちに防災を届けていました。

防災というと、どうしても難しく、重たく感じられがちです。
しかし、舞子高校の取り組みは、まず興味を持つきっかけをつくること、小さくても始められる形にすることの大切さを示してくれました。

交流の中では、「防災をどう自分ごととして捉えてもらうか」「無関心な人にどう関わってもらうか」といったテーマについても考えました。
生徒たちは、いきなり大きなことを伝えるのではなく、SNSをフォローする、知識に触れる、イベントに参加するなど、小さな入口を用意することが大切なのではないかと感じていました。

また、能登には舞子高校のように防災を専門的に学ぶ機会が多くはありません。
だからこそ、今回の訪問は、生徒たちにとってとても新鮮で刺激的なものでした。
「能登でもこうした学びの場がもっとあればいい」「防災をもっと日常的に学べる仕組みがあればいい」——そんな声も聞かれました。

1日目・2日目を通して生徒たちが感じていたのは、
防災は、災害が起きた時だけ考えるものではなく、日頃から意識し、伝え、広げていくものだということでした。

施設で過去の震災を学び、学校交流で自分たちの経験を伝え、先進的な取り組みに触れる。
その一つ一つが、「自分たちは能登で何ができるのか」を考えるきっかけになっています。

Part2では、3日目に訪れた大阪府立豊中高校能勢分校での学びを中心に、
防災だけでなく、地域づくりや持続可能なまちについて生徒たちが考えたことを紹介します。